間違った水没対処法と、本当にあった珍対応。(前編)
どうも、元iPhone修理屋のろあです。
夏になれば海水没のオンパレードですね。
おそらく修理業者さんが奮闘している時期でしょう。
さて、大事なiPhoneを水没してお持ち込み頂くお客様で、色んな方がいらっしゃいます。今回は間違った水没対処法と、本当にあった珍対応をご紹介したいと思います。
まず、iPhoneが水没したら皆様の対応はこうです。
①かなり焦るが、しばらくしたら使えたからそのまま使う。
②とりあえずドライヤーで乾かして、シリカゲル入りジップロックで乾燥。
③米の中にぶち込む。
④パニックになり、速攻修理業者に持ち込む。
はい、どれが正解でしょうか?
実は、水没の対応に「正しい」なんてありません。
水没したのはいつか?どんな風に?iPhoneのどこに水が回ったのか?海水か真水か?
水没の条件は様々。
これです!!という対処方法は正直ありません。
ですが、上記の対処で一番正しいとすれば④パニックになり、速攻修理業者に持ち込む。ですね。
間違った対処をされた水没iPhoneより、ビショビショのiPhoneの方が正直直ります(経験談)
大袈裟に言えば、下手な対応するなら水に浸けて持ってきてもらった方がいいくらいです。(本当に浸けて持っていかないで下さいね?)
では、間違った対処方法とは何か?
例えば、【しばらくしたら使えたからそのまま使う】。非常に多いですが、水没は徐々にiPhoneを悪化させていく危険性があります。今使えるからといって安心するのは危険ですね。
バックアップが取れていて、万一壊れても構わないのなら問題はないですが。
よくある例として、水没して使えたから使用していたが、しばらくして液晶が映らなくなった。もしくは、起動しなくなったなどよく聞きます。
水没した後に一番やってはいけないことは、【電源を入れる。充電する】こと。
ケーブル間のコネクタや、マザーボード(基盤)のショートを引き起こす可能性があるため、修理すら難しくなる危険性があります。
水没した際、もし電源がついていたならばまず電源をオフにしましょう。
もしタッチ操作が出来ないのであれば、電源ボタンとホームボタン長押しで電源を切ることが出来ます。
そして、【自分でドライヤーで乾かす】。
対処方法として間違っている訳ではないのですが、ドライヤーで乾かしても内部までは早々乾きません。外側が渇いたと安心しても、徐々に中では腐食やサビが進行している可能性があります。
ですが、シリカゲルの入ったジップロックに入れておくというのは悪くはありません。
その状態ですぐに修理業者に持って行きましょう。
ネットで対処法を見た!といって持ってこられる方は、【米の中にぶち込む】方。
つまり湿気を取る対処法なのですが、実はこれ…問題があります。
iPhone5以降、充電コネクターがライトニングコネクターになっていますよね?
かなり端子の穴が小さく、米がジャストフィット!!!取れないし、取ると傷ついてライトニングケーブル交換を余儀なくされた方もいらっしゃいました。
もし米に入れるなら、そこは対応しておいた方が無難です。
そしてたまにいらっしゃるのが、水を出そうとして【iPhoneを振る】方。
これは水が回ってなかった箇所にわざわざ水を移動させているのと一緒です。
間違ってもiPhoneを振ったりしないでくださいね。
他にも色んな対処をして来られる方がいらっしゃいますが、これが正しい!というものはないことを理解してもらいたいです。
ただ、じゃあどうすればいいのか?
あくまでもボク個人の対処法を書いておきます。
①まずすぐに電源を切る。
②SIMカードを抜く。
③表面についた水は拭いておく。
④出来るだけ早く修理業者に持っていく。
余りにも単純ですが、何より修理業者にいち早く持っていくことが修理の可能性を高めることを覚えておいてください。
ですが、仕事などの都合ですぐに持っていけないということもあると思います。
そんな時は、悪化しないことを祈り、気休めにシリカゲル入りのジップロックで対応しましょう。
ちなみに、海での水没は更に刻一刻を争います。
午前中に水没して、午後にお持ち込みされてもすでに腐食していたり、サビが発生していたりするんです。海水没につきましては、また後日別の記事で書こうと思います。
では、本当にあった珍対応は「後編」にて書いていきます。